成長点
骨は中心部分だけではなく両端からも成長し、若い個体では、それらが軟骨でつながっている(爬虫類では、骨は中心部分からしか成長しない)。
下顎
1つの歯骨だけでできている(爬虫類は下顎が複数の骨からなる)。
鱗状骨
頭骨と下顎は、側頭鱗(鱗状骨)と歯骨によって関節している(爬虫類の顎関節は、方形骨と関節骨からなる)。
耳小骨
ジーセ ヨガア シチュー タン総合 ハニート マイペー ブラカップ ローラー 冬の花火 マンダ ヤーン パンチカド オーバル クロマ 海眺望 トルエ ナンプラー シーオーイ インター ケット モブシ 京野 リンケ オーディ ユニコー オプテ クローザー ハーバ ナイタ スカップ パラド ショコラ ショート サイクリ ナサ ブルー ハロウィン ナックル 湾岸道路 ユンド ロールカ ロイシン テアフ ライフ プライス パワー センサス セオドラ ソフト ミラノ
鐙(アブミ)骨・砧(キヌタ)骨・槌(ツチ)骨という3個の連続した耳小骨が、鼓膜の振動を内耳に伝える(爬虫類や鳥類の耳小骨は、鐙骨のみ。哺乳類のみがもつ砧骨と槌骨は、方形骨・関節骨がそれぞれ変化したものである)。
二次口蓋
口蓋と鼻道の間に二次口蓋と呼ばれる板状の骨があり、口と鼻道の間が完全に仕切られている(爬虫類ではこの分離が不完全)。
頭骨の鼻穴
1つ(爬虫類では1対)。
後頭顆
頭蓋の後頭部にある大後頭孔の左右に、頭骨と第一椎骨を関節させる後頭顆を1対もつ(爬虫類や鳥類は、大後頭孔の下に1個の後頭顆をもつ)。
頚椎
7個。ただし、クジラ目では癒合・分離によって数が変異し、ジュゴン目では6個、アリクイ目では6・9・10個となる。
肋骨
首の部分の肋骨は、すべて頚椎に癒合している。胸椎にはゆるく関節し、体を前後左右に曲げるだけでなく、ねじることもできる。また、腹の部分には肋骨がない(体をねじれることと、腹部の肋骨を欠くことにより、メスは寝そべって子どもに授乳することができる)。
肩甲骨
脊柱とは関節しておらず(このために前肢の自由な動作が可能となる)、外側の面に肩甲棘とよばれるはっきりした隆起線が前後に走る(爬虫類の肩甲骨には肩甲棘がない)。
指
骨の数は親指が2個、その他の指は3個が基本(爬虫類はこれより多い)。
骨盤
腸骨・坐骨・恥骨の3つが癒合し、1つの骨盤になっている。ただしクジラ類は骨盤が消失(爬虫類は3つの骨が分離している)。
分類
大分類
原獣亜綱 Prototheria (Australosphenida)
獣形類 Theriiformes
異獣亜綱 Allotheria †(†は絶滅)
多丘歯目 Multituberculata †
三錐歯目(三丘歯目) Triconodonta (Eutriconodonta) †
全獣類 Holotheria
Trechnotheria
相称歯目 Symmetrodonta †
Cladotheria
Zatheria
獣亜綱(真獣亜綱) Theria
後獣下綱 Metatheria
真獣下綱 Eutheria
かつて哺乳類は原獣亜綱、異獣亜綱、獣亜綱の3つに分類され、原獣亜綱と異獣亜綱は雑多な原始的哺乳類を含んだ。しかしその後、別系統だと判明した多くのグループが外された。原獣亜綱はかつての分類群と共通点が少ないため、原獣亜綱という分類群は解体されたとして、新しい名称のAustralosphenidaで呼ぶことも多い。
獣亜綱に近いグループは、獣亜綱と合わせて新たなグループに分類された。しかし、名称や分類には異説もある。階層も絶滅群を詳細に考慮すればここに記したより多くなるが、研究者により一定しないため簡略化した。
現生種を含むグループは、原獣亜綱、後獣下綱、真獣下綱の3つである。
目レベルの分類
原獣亜綱
三畳紀に出現。卵生。
現生のものは1目のみ。
単孔目(カモノハシ目) Monotremata
後獣下綱
白亜紀後期に出現。現生種は全て有袋類 Marsupialia に含まれる。胎盤が不完全で、育児嚢で子を育てる。
現生のものは6目前後に分けることが多い。詳細は→後獣下綱
アメリカ有袋大目 Ameridelphia
オポッサム目 Didelphimorphia
オーストラリア有袋大目 Australidelphia
ミクロビオテリウム目 Microbiotheria
フクロネコ目 Dasyuromorphia
バンディクート目 Peramelemorphia
フクロモグラ目 Notoryctemorphia
カンガルー目 Diprotodontia
真獣下綱
白亜紀後期に出現した。現在も繁栄。現生種はすべて有胎盤類に含まれる。現存哺乳類のほとんどがこのグループにはいる。
現生のものは大きく4上目に分けられる。20目前後に分けることが多い。
アフリカ獣上目 Afrotheria
長脚目(ハネジネズミ目) Macroscelidea: ハネジネズミ (アフリカ).
アフリカトガリネズミ目(テンレック目) Afrosoricida: テンレック (アフリカ)
管歯目(ツチブタ目) Tubulidentata: ツチブタ (アフリカ サハラ南部).
近蹄類 Paenungulata
岩狸目(イワダヌキ目) Hyracoidea: ハイラックス (アフリカ, アラビア半島).
長鼻目(ゾウ目) Proboscidea: ゾウ (アフリカ, 東南アジア).
海牛目(ジュゴン目) Sirenia: ジュゴン
異節上目 Xenarthra
被甲目 Cingulata: アルマジロ (新熱帯区と新北区)
有毛目 Pilosa: ナマケモノ, アリクイ (新熱帯区)
北方真獣類(ボレオユーテリア) Boreoeutheria
真主齧上目(正主齧歯類上目) Euarchontoglires
真主獣大目 Euarchonta
登木目(登攀目、ツパイ目) Scandentia: ツパイ (東南アジア)
皮翼目(ヒヨケザル目) Dermoptera: ヒヨケザル (東南アジア).
霊長目(サル目) Primates: キツネザル, ガラゴ, サル, 類人猿, ヒト (全世界).
グリレス大目 Glires
ウサギ目(兎形目) Lagomorpha: ナキウサギ, ウサギ (ユーラシア, アフリカ, アメリカ).
齧歯目(ネズミ目) Rodentia: リス, ネズミ, ヤマアラシ, ヌートリア (全世界)
ローラシア獣上目 Laurasiatheria
ハリネズミ目 Erinaceomorpha: ハリネズミ
トガリネズミ目 Soricomorpha: モグラ
鯨偶蹄目 Cetartiodactyla: ラクダ, ブタ, キリン, シカ, ウシ, ヤギ, カバ, クジラ, イルカ (全世界)
有鱗目(鱗甲目、センザンコウ目) Pholidota: センザンコウ (アフリカ, 南アジア)
食肉目(ネコ目) Carnivora: トラ, オオカミ, イタチ, クマ, アザラシ (全世界)
奇蹄目(ウマ目) Perissodactyla: ウマ, サイ, バク
翼手目(コウモリ目) Chiroptera: コウモリ (全世界)
伝統的な分類
伝統的な分類は、現在の分類に比べ以下のような相違点がある。
下綱と目の間に分類群を置くことは少なかった。提案されたものはあったが、現在のものと共通点は少ない。
トガリネズミ目・ハリネズミ目・アフリカトガリネズミ目は無盲腸目 Lipotyphla にまとめられていた。さらに古くは、無盲腸目・ハネジネズミ目・登木目(ツパイ目)・皮翼目(ヒヨケザル目)が食虫目(モグラ目)Insectivora にまとめられていた。(無盲腸目と食虫目の関係については食虫目を参照)
鯨偶蹄目はクジラ目 Cetacea と偶蹄目(ウシ目)Artiodactyla に分けられていた。
現生有袋類は有袋目(フクロネズミ目)Marsupialia の1目のみとされていた。
異節類は異節目(アリクイ目)Xenarthra の1目のみとされていた。さらに古くは、有鱗目(センザンコウ目)・管歯目(ツチブタ目)と共に貧歯目 Edentata にまとめられていた。
目名の問題
明治以来、目名には「齧歯目」「霊長目」等、原名のラテン語をおおむね忠実に漢訳した漢名が用いられてきた(一般にはしばしば、「齧歯類」「霊長類」のように「類」が慣用されてきた)。だが、1988年、文部省(当時)の『学術用語集 動物学編』において、目以下の名称をすべてカナ書きにし、目名は「ネズミ目」「サル目」のように、それぞれの動物群を代表する動物名(カナ書き)に変えるという改定がなされた。
しかし、たとえば「ネコ目」(食肉目)のネコ亜目とアシカ亜目、イヌ上科とネコ上科のように、亜目、上科のような比較的高い階層の分類階級による動物群は、それぞれ他のグループとは明らかに異なる特有の性質をもつものであり、1つの下位分類群の名前(「ネコ」)によって、目という大きなグループの全体(ネコ・イヌ・イタチ・クマ・アライグマ・パンダ・アシカ・アザラシ・セイウチなどからなる食肉目)を代表させることは、必ずしも直観的なわかりやすさにはつながらない。それゆえに、ラテン名においても、動物の名で代表させた分類単位の名前は、上科よりも下位の分類階級でしか用いられない。
さらに、近年の研究により、偶蹄目とクジラ目の詳細な系統が明らかにされ、「鯨偶蹄目」が創設された。これをカナ書きの原則に当てはめると「クジラウシ目」となるが、これでは「ウナギイヌ」などと大差がない表現である。また、「サル目ヒト科」は教科書にも全く採用されていない。
また、以前からの慣用として、どの分類階級であるかにかかわらず、「○○の仲間」を「○○類」と書くことがあるが、かつての漢名ならば、たとえば「齧歯類」と言えば、それが「目」の階層の「齧歯目」を指すことは明らかであり、他の階層との混同のおそれはなかった。それが、「齧歯目」が「ネズミ目」となることによって、「ネズミ類」という言葉が示す可能性のある階層の範囲が目のレベルにまで広がり、混乱が拡大されたという側面もある。つまり、旧来の用例ならば、たとえば「齧歯類」にネズミの類とリスの類、ヤマアラシの類が含まれることは容易に認識できるが、新しい用例で「ネズミ類」とした場合、これが狭義のネズミ類なのか、リスやヤマアラシの類をも含んだ概念なのかが把握しにくくなってしまっている。
以上のように、この分類名の改定は、分類学の根本理念に対して十分に配慮した上でのものでは必ずしもなく、また、平易化にむしろ逆行する部分もあることから、学界内でも現在なお議論が多い。現状では、旧来の漢名をそのまま用いたり、新しいカナ名と併記したりする例も多い。
日本哺乳類学会・目名問題検討作業部会では、基本的に従来の漢字名で統一すべきという論文を発表し、事実上、用語集の再改定を求めているが、近年はさじを投げているようで、日本産の哺乳類を扱った図鑑として権威ある『日本の哺乳類』(東海大学出版局)では、前の版では「ネコ目(食肉目)」と記されていたものが、2005年の改訂版では「食肉目(ネコ目)」とされている。
※同様に、昆虫において双翅目がハエ目とされるなど、他の分類群でも多くの議論を呼ぶ問題となっている。
真獣類分類・系統研究の動向
真獣類の分類は、リンネ以来数百年にわたって、特に「目」以上の単位では、めったに変動することがなかった。しかし近年、哺乳類の分類学はかつてない勢いで刷新されつつあり、ほんの10年か20年前の知見が、ひどく時代遅れのものとなる状況が生まれている。
この状況を生み出した要因の一つは、南半球を含むさまざまな現場での、化石発掘調査の著しい進展である。たとえば、最古の真獣類(有胎盤類には含めないことが多い)、エオマイア・スカンソリアの化石は、2002年、中国遼寧省で発見されたが、これにより、この化石の推定年代である1億2500万年前(白亜紀前期)には、すでに原始的な真獣類が発生していたことが明らかとなり、真獣類の歴史は一気に4000万年さかのぼった。
もう一つの、さらに大きな影響を及ぼした要因は、分子生物学、とりわけ、遺伝子配列解析という新しい手法の出現と流行である。これは、動物の細胞内にあるミトコンドリアや核のDNAにおける塩基配列を調べ、グループごとの類縁関係を、統計学的に明らかにしていく手法である。このアプローチにより、真獣類の系統樹は、かつての形態学的な研究によるものとは幾分異なった形で再編成されることになった。
遺伝子研究による分類では、現生の真獣類を、系統的に近いと思われるものごとに、クレード cladeにまとめた。クレードとは分類階級(綱、目など)を特定しない表現で、階級を割り当てるときは上目とされることが多い。
アフリカ獣上目には、ゾウ、マナティー、ツチブタ、イワダヌキ、ハネジネズミのような動物たちが含まれる。
異節上目は、アリクイ目(異節目)のナマケモノ、アリクイ、アルマジロの仲間によって構成される。
ローラシア獣上目には、ネコ、アザラシ、クジラ、ウマ、コウモリ、モグラが含まれる。
真主齧上目は、ネズミ目(齧歯目)、ウサギ目、サル目(霊長目)と、ヒヨケザル、ツパイなどからなっている。
この新しい分類は、従来のものとはいくつかの点で大きく異なっている。たとえば、コウモリの仲間は、解剖学的な特徴から、従来はサル目などと同じ大グループ(上目)に分類されていたが、遺伝子研究から得られた知見によれば、食肉類やクジラと同じ大グループということになる。
また、従来のモグラ目(食虫類)は、トガリネズミやモグラからなるメインのグループから、アフリカに分布するテンレック類とキンモグラ類の小グループが分離されて、前者はローラシア獣類、後者はアフリカ獣類と、2つの異なった上目グループに所属することになった。
今後、分子生物学と古生物学の両陣営が、懸隔を乗り越えて歩み寄り、互いに補い合って1つの統一的な体系を作り上げるには、なお多くの議論と譲歩が積み重ねられなければならないだろう。 だが、新しいアプローチである遺伝子研究が、哺乳類の歴史の研究に大きな進展をもたらしつつあることは確かである。
たとえば、哺乳類がさまざまな「目」に分化し始めたのは、従来の化石研究では恐竜絶滅後(約6000万年前)のことと考えられていたが、遺伝子研究によれば、分化そのものは約1億年前にすでに始まっていたとされる。
また、前述の、最古の真獣類エオマイアの発見は、原始的な真獣類は従来の説よりもずっと早い時期に出現していたはずだとする分子生物学者の主張を、新たに発見された動物化石が裏付ける形となった、幸運な例である。
また、分子生物学による新たな分類に対応する形態学的形質が、実は古典的な研究でかなり見落とされていたり、重要でない形質として棄却されていたという事実が、解剖学的手段で確認されるといった研究展開も見られるようになった。そのため、古典的な過去の学問とみなされがちであった解剖学が、新たに今日的な意味を持って再活性化してきているという現象も見られる。
真獣類の系統研究は、今まさに、大きな転換期のただ中にあるといえる。